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水曜日, 10月 17, 2007

<短期集中連載> 『電気屋の加藤』 その3


(あ~腹立つ!加藤、ほんま腹立つ!
仕事できる、でけへんはこの際目つぶるわ!どうひっくり返ってもお前が仕事でけへんのはもう十分わかった。
もうここまで来たら僕はお前に何も望まへん。とにかく気持ちよくスムーズに買い物させてくれ・・・
頼む・・・・・)

「・・・お客様、次は何をお探しで?・・・」
「え~~(イライラ)、デジカメ、デジカメ見せて下さい」
「・・・あ、はい・・・かしこまりました・・・デジカメコーナーは2フロア下になります・・・ご案内します」

ここでも加藤の「おもてなしの心」の欠如がいかんなく発揮されます。加藤はデジカメコーナーに向かっていそいそと歩き出します。僕は一瞬置いてけぼりになりました。ここで怒っても仕方ないと思い僕は早足で加藤の後を付いて行きます。

・・・

加藤のせいで無駄に早足を強要されながら僕らはようやく2フロア下のデジカメコーナーに到着しました。

「・・・お客様、何かお探しの機種などございましたら・・・」
「あの~(イライラ)、カシオのエクシリム(イライラ)、カシオのエクシリムあります??」
もはや僕の口調も若干荒れ模様です。
僕がイライラしていることに少しは気付いたのか、加藤は丁寧に丁寧にカシオのエクシリムを紹介してくれました。


「あ・・・はい・・・こちらがカシオの・・・」

ディスプレイの上の方に掲げられたメーカー名を指しながら丁寧に言いました。


「エクシリムでございます。」

商品の前に貼られた品名カードを指しながら言いました。


僕は加藤の指す方向を目で順に追いながら求めていた「カシオのエクシリム」をじっくり確認しました。


(あれ???あれれ????あれあれあれあれれ?????)


加藤の指す方向を順に追っていた僕の目の動きが一瞬止まりました。そしてすかさず再確認します。2回、3回と確認します。


(え~っと、どれどれ、カシオの・・・エクシリム・・・

え?ええ??えええ???)


「お前これ、パナソニックのルミックスやんけ!!!!!!!!!!!!!!!!!」


「大変もうしわけございませ~~~~~~~~~~~~~~~ん・・・」


実際はちいさな声で「すいません、これパナソニックのルミックスですけど」と冷静に言いました。

僕のかつぜつが相当悪かったのか、加藤が相変わらずアホなのか、真相は未だ闇の中です・・・


(まだまだまだ続く)


水曜日, 10月 10, 2007

<短期集中連載> 『電気屋の加藤』 その2


(ケーブルの色にこだわりもクソもあるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

といってもこだわってる人もいるやろうし、ここは大人の対応で行こう。

でも、手ぶらで帰って来た加藤の対応が腹立つ!こういう時は赤と黒と白のケーブルを持ってきて「どれがよろしいでしょうか?」っていうのが筋やろ!!でも、ここでは怒らんとこ・・・)


「あの、macが全体的に白なんで白でいいです!」


「あ・・・はい・・・かしこまりました。では、白の2mのケーブルをお持ちします・・・」


・・・


ようやく加藤は帰ってきて次の買い物。今度はプリンタ選びです。


「あの~次はプリンタ欲しいんですけど。」


「・・・あ、はい。かしこまりました。プリンタコーナーにご案内します。」


そう言うと加藤はプリンタコーナーに僕を連れて行ってくれました。


「とりあえず入門機的なものでいいんですけど。」


「・・・あぁ・・・あのぉ、お客様、なにぶん私、プリンタにはあまり詳しくないのであちらのプリンタ担当に引継ぎしてもよろしいでしょうか?・・・」


あぁぁぁぁぁ、このプロ意識の低さ。僕は本当に失望しました。プリンタの知識がないことに僕は怒っているのではありません。逆に知ったかぶりされて変な商品を勧められるぐらいやったら加藤のように正直に自分の愚かさをカミングアウトしてくれるほうがよっぽどましなんですが、それを何とかお客様に不安感を与えないように引き継ぐのがお前の仕事やろ!この期に及んで何俺に同情を買おうとしてんねん!
その子犬のような目はなんやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
・・・・・


プリンタ担当に引き継がれ無事プリンタを買うことはできました。

その後再度加藤に引き渡され今度はデジカメ選びです。

この先どうなることやら。

波乱波乱の加藤劇場の幕開けです。


(まだまだ続く)

土曜日, 10月 06, 2007

<短期集中連載> 『電気屋の加藤』 その1


※この話は全て事実です。正直なところ、この話を文字で起こすよりも実際にお話した方が数段面白いのですが、そのマイナス面を差っ引いても皆様にお伝えしたいと思ったため書かせて頂きます。


先週の金曜日、9月28日の出来事です。

僕は趣味の幅を広げようとmacとILLUSTRATORを買おうと決心しました。

その他プリンタ、デジカメなど周辺機器も含めて自分なりに見積もりを取ったところ総額30万強。

満を持して銀行に行き、定期預金を一部解約して現金40万円を持って新宿の某家電量販店に向かいました。


macコーナーに行くとお目当てのimac MA877J/Aがあったのですが、なんせmacを本格的に触るのは初めてで、ここはプロに色々コーディネートしてもらおうと店員さんを探しました。

さすがにmacコーナーだけあってちょっとオシャレな外見の、いかにもクリエイターっぽいお客さんたちが大勢おり、店員さんも少なからずオシャレに見えます。週末だけあって店員さんも接客に追われていました。そこに一人、見た目は至って普通の何の当り障りのない店員さんがいたので、その人に色々相談してみようと声をかけました。そう、その店員さんがこの話の主人公「電気屋の加藤」です。


「あの~、mac触るの初めてなんですけど、これから色々macの勉強したいんでちょっと相談に乗ってもらえますか?」


「えぇぇ・・・あぁぁ・・・は、はい・・・わ、わたくしでよろしければ・・・」


加藤の目は明らかに泳いでいます。しかも「これから色々」という時に既におろおろしてます。不穏な空気が流れました。


(あかん、こいつ仕事でけへん・・・まあ、でもしょうがないか、もう買うものは一通り決まってるし)


「とりあえずimac MA877J/Aの在庫ありますか」

「・・・少々お待ち下さい・・・、はい、在庫ございます・・・」

「え~と、これすぐにインターネットつなげるんですか?ちなみにうちはYAHOO BBなんですけど」

「・・・それでしたら・・・こちらのAIR mac EXPRESSというものを一緒にご購入して頂ければ・・・」

「じゃ、それください」

「・・・かしこまりました・・・次は・・・何か・・・」

「え~と、プリンタお願いします。」

「・・・はい、かしこまりました・・・」

「あ、ちょっと待って下さい。これインターネットつなごうと思ったらLANケーブルいりますよね?」

「・・・あ、そうですね・・・大変申し訳ございません・・・ケーブルの長さはどれくらい必要ですか?・・・」


この時点で僕は一回微ギレしています。


「え~(怒)、部屋の中なんで2mあればいいです!」

「・・・すぐにお持ちしますんで少々お待ち下さい・・・」


5分経っても帰ってきません。その時フロアの遠くの方から加藤が小走りで帰ってきました。

しかし、彼は何故か手ぶらです。2回目の微ギレです。


息せき切らして加藤は言いました。

「・・・あの~お客様・・・ケーブルなんですが、赤と黒と白と・・・どの色がよろしいでしょうか??・・・何かこだわりなどございましたら・・・」


PUCCHI-----------------------------------N


「色なんかどうでもええわ!!」


<次回に続く>