白いぼうし
「これは、レモンのにおいですか?」
「いいえ夏みかんです。」
小学校の時の教科書に載っていたある物語のこのフレーズが未だに記憶に残ってる。
この物語がどういう結末になるのかとかは全然憶えていないのだが、このフレーズだけははっきりと憶えている。
調べてみると、あまんきみこ作の「白いぼうし」という物語の中に出てくるフレーズだということがわかった。「あまん」という音に微かな記憶がある。
昨日仕事で原宿まで外出した。
暑かった。流れる汗をハンカチで拭きながら原宿の街を歩いた。
「これはレモンのにおいですか」
僕は心の中にふとこのフレーズが浮かんだ。
というのも、どこからともなくレモンのにおいがしたからだ。
夏のにおいのような気がした。
悪いにおいではない。どこからともなくレモンのにおいがするが遠くからにおうようではない。むしろ近い。
仕事中もなんとなくにおう。気になるか気にならないかぐらいにほのかににおう。
そや!このレモンのにおい、
お昼に食べた鯖の塩焼きに付いてたレモンを搾ったときに手に果汁が付いて、それをハンカチで拭いて、それで流れる汗を拭いたからや!
ハンカチのもう一方の面で拭いてたら鯖のにおいがしてた。
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