最初にして最高の本
新年あけましておめでとうございます。
早速ですが本の話。
2008年の一年間、活字嫌いの僕にしては珍しく40冊から50冊の本を読みました。
本を読むことがこんなに素晴らしいこととは知りませんでした。
やっぱり知識武装は最強です。
2009年最初に手にした本「奇跡のリンゴ」は今年最初にして最高の本です。
農薬も肥料も一切使わずリンゴを栽培することに挑戦した木村秋則さんの物語です。
リンゴの無農薬無肥料栽培はほとんど行われていないようです。
それだけリンゴは繊細で育てるのが難しい農作物だそうです。
木村さんのきっかけは一緒に農業を営んでいる奥さんが身体的に農薬に弱かったこと。
それを何とかしたいと始めたのが木村式の無農薬無肥料リンゴ栽培でした。
ちなみに実際のところ僕たちがスーパーで手にする果物の残留農薬はほとんど体に影響がないぐらいまでになっているそうですが、それを栽培する農家の人達はもろに農薬をかぶっています。
で、この本、別に環境問題とかオーガニックとかそんな話ではありません。
無農薬無肥料リンゴができるまでの木村秋則さんのチャレンジ、その栽培方法の難しさから木村さんの一家は極貧生活を強いられるようになり遂には木村さん自身が自殺する寸前まで追い込まれます。しかし木村さんは信念を曲げず最後の最後まで夢に向かって突き進み最後にリンゴを実らせます。
リンゴを実らせたものは何か?
木村さん曰く、リンゴの土から出ている幹や葉の部分だけを見ててはだめ。土に隠れている根の部分、また土そのもの、もっと視点を拡げて行くと森全体を見ないといけないとのこと。
人間もまた同じ。
自分一人では生きられないし周りの人達を支え周りの人達から支えられ生きている。
そういうことをこの木村さんのリンゴから学びました。
木村さんのリンゴは今なかなか手に入らないそうです。
でも木村さんはこのリンゴに希少価値が付くことを目標にしてません。
あくまで木村さんのリンゴがスーパーに並ぶ普通のリンゴと同じ程度の価格で、同じぐらいの量が流通することを目標としてます。
木村さんの努力や夢、生き様、自然の壮大さを優しい気持ちで感じることが出来る素晴らしい一冊です。
2 件のコメント:
最近僕も「活字離れ」してますねぇ。
まず、小説を読まなくなってしまった。物語に感情移入できなくなってしまったんですね。もっぱらノンフィクションやルポルタージュを読んでます。
でも最近、荷物を整理してたら、村上春樹がごっそり出てきたので、再読しようかと思っています。
じっくり読むことを「熟読」、全体を通して読むことを「通読」・・・
ならば読まずに放っておくことを「つんどく(積んで置く)」ってのはどうだ?
落語「浮世寝問」からの一幕でした。
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